reportレポート

住民が集い、新しいにぎわいをつくるコミュニティ
泉北ニュータウン「赤坂にぎわい朝市」とは?

赤坂にぎわい朝市って?

今まで買い物をしていた馴染みのスーパーが突然なくなってしまい、「歩いて気軽に買い物できる店がまたできたらいいな」「ついでに対話も楽しめる店があったらいいな」と感じたことはありませんか?

そんなみんなの「あったらいいな」を実現したのが、泉北ニュータウン赤坂台で行われている「赤坂にぎわい朝市」です。

この「赤坂にぎわい朝市」では、地域のスーパーがなくなり買い物が不便になってしまった方々のために、新鮮な地元野菜を提供し、なおかつ住民の集いの場づくりを実現しようとしています。

きっかけとなったひと言

「赤坂にぎわい朝市」を始めたのは、泉北ニュータウン赤坂台在住で元農業関連のお仕事をされていた荒崎博さん(60代)。

荒崎さんがこの朝市を始めたのは、地域の民生委員さんから「高齢者の引きこもりを防ぎたい」という相談を受けたことがきっかけです。

高齢者の孤立を解決するには、 外に出て人との対話を楽しむことが大事だと考えた荒崎さんは、同じ地域に住む桐山弘志さん(70代)の協力を得て、朝市開催に踏み切りました。

かつて荒崎さんたちが暮らす赤坂台には、日常の暮らしに必要なものはほとんど揃う公設市場があり、そこで地域の人たちみな、馴染みのお店の方とのやり取りや、近所の方との交流を楽しんでいました。その後公設市場に代わってできたスーパーもが5年程前に閉店してしまい、にぎわいのある集いの場が、赤坂台からなくなってしまいました。

そして今、そのにぎわいが、この朝市から再び生まれ、広がり始めているのです。

こんな活動をしています

「赤坂にぎわい朝市」では、2016年の4月から毎月第3日曜日の9時~13時に、赤坂台近隣センターの一角で、地元農家さんによる野菜の販売などを行っています。泉北ニュータウンの周囲には緑豊かな田畑があり、新鮮な旬の農作物を手軽に手に入れることができます。また、朝市ではコミュニケーションのきっかけになるようにと、ボランティアさんによるコーヒーや手づくり菓子などの無料サービスも行っています。

告知のために、朝市開催前にはミニビラやかわら版を配布し、自治会の掲示板や回覧板を活用するなどの活動も行っています。

今では近隣の利用者も増え、徐々に協力者を増やしながら毎回100名程の人が利用する朝市となりましたが、荒崎さんたちはもっと多くの方々に来てもらいたいと意欲的です。

地域住民の集いの場に

朝市会場である赤坂台近隣センターの近くに住む女性(70代)は、「スーパーがなくなった時は寂しかったが、この朝市に来るといつもの顔を見ることができてほっとする。ここで会って話すだけの、そんなゆるい関係性もいい。何よりもおしゃべりが楽しい」と。また、コーヒーを無料でサービスしてくれるボランティアの女性(40代)は「ここを楽しみにしてくれる人がもっと増えたらいいな」と笑顔で話してくれました。

主催の赤坂朝市クラブでは、仲間になってくれるボランティアの方や出店者を随時募集しています。お問合わせは072-297-7491(荒崎)まで。

地域の農家さんの協力のもと朝市を通じ、近隣センターに新しいにぎわいを生んでいる「赤坂にぎわい朝市」。田畑に恵まれた泉北ならではのアイデア、そして住民による住民のための積極的な活動に刺激を受けました。

 

「赤坂にぎわい朝市」では、11月19日に秋の収穫祭が開催され、秋の味覚を格安で販売。近隣センター内の散髪屋さんによる刃物研ぎもお勧めです。※近隣センター=泉北ニュータウンの地域ごとにつくられたスーパーなどの商業施設が集まったゾーンのこと。

みなさんもぜひ遊びに行ってみてください!

お知らせ

朝市開催場所:赤坂台近隣センター広場(大阪府堺市南区赤坂台2丁5-5)

開催日:毎月第3日曜日 9時~13時

 

◎市民ライタープロフィール

林淳子
堺市南区在住。5年前に大阪市よりUターンし、子どもの頃には気づかなかった泉北の魅力を再発見中。今回さらなる魅力の発見と、泉北で活躍されている方々との交流を楽しみに、市民ライターに応募しました。泉北の「ええとこ」ぜひ教えてください。