reportレポート

マンション業界のトップリーダー
長谷工グループが考える泉北ニュータウンの未来とは

長谷工グループといえばあのCM!

「マンションの事ならわかるんだ〜」という歌から始まるCMで、長谷工グループを思い出す方も多いでしょう。長谷工グループはマンションの建設だけでなく、管理やリフォーム面でのサポートも深いことから、住民の皆様にも広く認知してもらえるようにあのCMがつくられました。

長谷工コーポレーションは、1937 年に兵庫県で創業し、今年創業80周年を迎えました。1969年に第一号マンションを竣工。高度経済成長期を背景に、わずか4年後にはマンション施工戸数日本一(累計3万5000戸)を達成し、現在は累計60万戸を超えるマンションを施工しています。その実績の中で、2017年現在では首都圏及び近畿圏マンション施工実績ランキング1位となっています。
長谷工グループのみなさんと執行役員の吉岡さん(右から二人目)

泉北ニュータウンに総戸数2090戸のマンションを施工

泉北ニュータウンは数多くの集合住宅が立ち並ぶ街です。長谷工グループの関わりは、1991年に御池台において、「リスティ御池」を竣工したことが始まりでした。現在では計13件、総戸数2090戸のマンションが施工されており、これは泉北ニュータウンの集合住宅の約5%に相当します。また、建てるだけではなく、その後の住民の暮らしを支える管理面も大切にしています。マンション管理を担う管理会社である長谷工コミュニティ、長谷工スマイルコミュニティ、総合ハウジングサービスにて管理を行っており、管理物件は15件(同社施工マンション含む)、総戸数2644戸数にのぼります。そして、マンションには、管理人がほぼ毎日勤務し、住民とのコミュニティづくりを重視しています。

長谷工グループ執行役員の吉岡さんは次のようにおっしゃっています。

「管理人は、不具合の対応等の事務だけでなく、マンション内におけるコミュニティづくりを行うことも大事な仕事です。夏には地域のお祭りイベントや打ち水イベント等を開催して地域を盛り上げ、積極的にコミュニティづくりをサポートしています。そうやって日頃から、人と人との付き合いが存在することで、災害等の“いざ”という時にもスムーズに助け合うことができます。我々はそこに力を入れるのが一番大事だと考えています」

このようなコミュニティづくりは、昨今、人と人との繋がりが薄れてきたと言われる日本においては、とても大事な役割だと言えるでしょう。

マンション打ち水大作戦の様子

マンションで開催された夏祭りの様子

造るだけじゃ終わらない。あらゆる世代のお客様のライフプランに寄り添う

泉北ニュータウンが誕生して50年、高度成長期に施工された建物の老朽化や住民の高齢化・空き部屋は見過ごせない問題となってきています。また、1981年には新耐震基準が施行され、それ以前に施工された建物は建て替えや補強工事が一斉に必要となりました。長谷工グループでは、公営住宅や分譲マンションの建て替え事業も手がけています。「都市の力は人口の力である」と、吉岡さんは教えてくれました。

「高齢者の声はもちろん、若い方の声・子供達の声も聞いた住宅が建てば、バランスよく人口は集まります。古くなった建物もそういった声を聞いて新しく建て替えれば、人口は増え、都市は若返っていくということです」

泉北ニュータウンが今後も発展していくヒントはここにありそうです。

一方で、建て替え事業は住民の合意が必要であるため、実現するまではなかなか大変な道のりです。長谷工グループが今まで手がけた具体的な取り組みとして、泉北ニュータウンと同じような問題を抱えている千里ニュータウンの事例があります。それはPFI(公共施設等の設計・建設・維持管理及び運営に、民間ノウハウを活用、民間主導で行うことで、効率的な公共サービスの提供を図ること)を利用した建て替えでした。

事業計画が出来るだけスムーズに進むように、まず建て替えを希望されない世帯は残す建物へ転居してもらいます。そして、取り壊す建物の跡地に新しいマンションを建設します。あまった土地は売却し、費用負担を軽減するという事例です。長谷工グループは、そういったニュータウンのような広い敷地における大規模開発を得意とされています。泉北ニュータウンでも活かしてほしい取り組みですね。

あらゆる世代に利便性の高い住宅を

泉北ニュータウンでは、とくに泉ヶ丘地区で再開発が進んでいますが、他の地区にも開発の余地は残されています。開発時期は未定ですが、長谷工グループでは既に行政と連携し、泉北ニュータウン内での再開発を計画中です。具体的には、駅近くを利用した商業施設の建て替えと、その商業施設に隣接した新しいマンションの建設です。駅からあまり歩くこともない距離で、日々の買い物も隣接した商業施設で可能といった、利便性があるエリアを開発することで、幅広い世代を街に呼び込むことをめざしています。

「一昔前までは、マンションの購入層は若い夫婦や家族連れが主流だったものの、最近では高齢者夫婦の購入者が増えてきました。戸建ての住宅を手放し、マンションに移り住む高齢者が増えてきたのです。その理由として、戸建てのように階段で2階に上がらなくても良いこと、セキュリティもしっかりしていること、駅が近くて交通の便が良いことがあります。今後のマンション建設で重要なのは『高齢者になっても住みやすい住宅』なのです」

泉北ニュータウンにもそういったバリアフリーのマンションの必要性が高まっています。

ブレイズ堺 光明池

マンション団地「ラ・ビスタ宝塚」に見る「長谷工生活相談カウンター」の事例 

宝塚市のマンション団地には長谷工グループの総合力を活かして、インテリアや各種リフォーム、改修、不動産流通(仲介)、介護など、住まいと暮らしの困りごとや悩みごとの解決窓口となる相談カウンターがあります。高齢者にも利用しやすいようマンションの敷地内に設置されています。竣工後20年を経過した建物が増えた同所において、人生の節目における住替えやリフォーム等のニーズが高まることを見越し、ワンストップでニーズに応える窓口として設置されました。泉北ニュータウンにおいても、そういったソフト面のサービスが必要になるのではと感じる事例です。
長谷工生活相談カウンター → https://www.haseko.co.jp/hc/information/press/20170605_1.html

泉北ニュータウン51年目の未来に向けて

「泉北ニュータウンは緑が多くて環境良いまち。道路は広く造られ、地盤がしっかりしていて災害にも強いといった魅力の多い街です」

吉岡さんは泉北のまちをそのようにとらえています。それを裏付けるものとして、泉北ニュータウンの若年層(20〜30歳代)を含めた住民のアンケート調査によると、今後も住み続けたいという定住意識は約7割にのぼったそうです。つまり、一度住んだら離れがたい魅力が泉北ニュータウンには確かにあるということですね。

「しかし一方で、街には高齢の方が増えてきました。建て替え等で街を新しくし、若い人も住みやすいような街にしていくべき過渡期にあると感じています」

と、課題感も示されるように、行政と連携した長谷工グループの泉北ニュータウンにおける今後の開発に期待し、全ての世代にとって泉北ニュータウンがより魅力ある街へと変わっていけたらいいですね。

お知らせ

ブランシエラクラブ

 ブランシエラとは、「先進・先端」という意味の長谷工コーポレーションのマンションブランド。そのブランド名を受け継ぎ、ブランシエラクラブは「暮らしをもっと楽しくより快適に」をテーマに発足した無料会員サービスサイトです。長谷工グループが手がけたマンションの住民に限らず、どなたでもID登録でき、日々の生活に役立つ情報や、同社が提供するサービスを優待で利用できます。暮らしの「ちょっとうれしい」を提供するブランシエラクラブ。「マンションの事ならわかるんだ〜」とTVで歌うほどマンションのことを知り尽くしている長谷工グループならではの情報を少しのぞいてみませんか?

 

 


◎市民ライタープロフィール

黒田真須美
フリーライター1年目。大阪府立大学経済学部卒業。銀行勤務を経て、現在は主婦業をしながら執筆中。実績は大学の卒業論文で優秀卒業論文賞を頂いたことくらいですが、今後、多くの人に読んで面白かったと言って頂けるライターになるべく頑張ります!お読み頂き誠にありがとうございました。