市民企画プロジェクトのひとつである「“泉北・ファーム”プロジェクト」の柴田美治さんらにより夏から開催されていた、野菜の収穫の仕方・手入れ方法を学ぶ体験会が先日、ついに最終回を迎えました。
当日も早朝から集まった参加者約15名と指導者、アシスタントの5名の方での作業です。
行程の説明などを聞き作業が始まる頃には、裏の山から太陽が顔を出し、300平米の畑が徐々に光に照らされ、少し動いただけで身体も温まってきました。
最終回は里芋と丹波黒豆の収穫、各種大根や小松菜の間引きなどでした。
里芋は「福井芋」という品種で、土垂(どたれ)と言われる親芋に小さな小芋がたくさん付いたものです。小さいとは言え今年の里芋は粒が大きく形も理想的な楕円のものができ、かなり上出来だとか!そして普段は市場に出回らない親芋も実はとっても美味だそうで、ベーコン巻きやステーキにして食べると粘りがなくさらっとした食感でとても美味しいとのことでした。
丹波黒豆は枝豆としての収穫期を過ぎ枝葉も枯れてきてからが黒豆となります。刈り取った枝をヒモで縛り吊るせる状態にしたものを棒にかけて乾燥させていくと、2〜3週間で実がはじけサヤから勝手にポタポタと黒豆が下に落ち、受け皿のシートに溜まっていくのだとか。木の枝のように太くなった苗をカマで狩るのは相当な力とコツが必要で、参加者もとても苦労されていましたが、こうした作業もまた経験してこそ身につくものだと思いました。
大根や小松菜は蒔いた種が成長し、定期的な間引きをして1本ずつをしっかり育てていきます。間引いていて気付いたのが葉の柔らかさ。これは化成肥料ではなく鶏糞や牛糞などの有機肥料を使っているからだそうで、同じ畝に生えた雑草ですら食べられそうなほど柔らかい(笑)!有機肥料には旨味成分があり、やはり野菜の味にも大きく影響するとか。ただ、除草剤も使わないため、夏場の除草作業が大変だったり、葉を食べに来るダイコンスジハムシやカブラハバチなどの害虫による被害もあり、美味しい野菜を作るにはやはり手間と愛情が必要だと感じました。
今回参加された方は、初めての方から何度も参加されている方まで様々でしたが、みなさん土を触ることの楽しさを口にされていました。
小さなお子さん連れのお母さんは「いつか家でも畑ができたらと思っています。今日は子供にも土に触れる機会を作ってあげたくて参加しました。」またある方は、「子供も手がかからなくなり、自分の時間ができてきたので農業を始めたくて。ここで勉強してからどこかで畑を借りてやってみようと思っています。」と。
また「みないき塾」の塾生で、今回はアシスタントとしてお手伝いくださった男性の方も、ご自身で農業をやっていきたいとお考えの方でした。
そういった方が体験会を経てみないき塾で農業の基礎を学び、作る苦労も楽しさも味わった上で、それぞれの「農」を実践できるのが、この泉北という自然に近い環境ならではだと思います。
みないき塾は来年度も受講生を募集予定です。応募は南区HPや近隣の市政情報コーナーに1月〜2月頃から情報公開されるそうです。
土に触れる楽しさ、仲間との共同作業、自然の恵みができる喜び、美味しい作物を味わう楽しみなどなど、得られるものがいっぱいの「みないき塾」、ぜひ皆さんも参加されてみませんか?
※このレポートは市民ライターの取材により構成しています。
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